【6月23日 AFP】日本がテクノロジーの限界をまた一歩先に押し進めた。電気通信大学(University of Electro-Communications)の開発チームが、抱きしめると抱きしめ返してくる感覚を味わえるトルソ(マネキンの胴体部分)型の装置、「センスロイド(Sense-Roid)」を開発した。

 センスロイドは肌にあたる部分がシリコンでできており、胴体表面全体に圧力センサーが付いている。専用ジャケットを着用してトルソを抱きしめると、空気圧で人工筋肉を膨張・収縮させることによって、全く同じように抱きしめ返されているような感覚を味わうことができる。ジャケットには振動装置も内蔵されており、腕をなでられた感覚も再現する。

 パートナーをハグすると満足感や気持ちよさが得られると話す開発メンバーの高橋宣裕(Nobuhiro Takahashi)さんは、「もし自分を抱きしめることができたらどう感じるか」という疑問がプロジェクトのきっかけになったと語った。

 センスロイドは医療や1人で暮らす年配の人などによる使用が考えられるが、現在のところ商品化の計画はないという。センスロイドは都内で22~24日に開催される「3D&バーチャルリアリティ展」に出展されている。(c)AFP

【参考】3D&バーチャルリアリティ展のサイト