【6月17日 AFP】米食品医薬品局(FDA)は16日、製薬大手ファイザー(Pfizer)の禁煙薬「チャンティックス(Chantix、一般名:バレニクリン varenicline)」について、循環器系の既往症がある人の心臓病リスクをわずかながら高める恐れがあるとして、添付の説明書に注意書きを加えるよう指示した。

 喫煙者700人を対象とした臨床試験で、プラセボ(偽薬)と比較して心臓発作、狭心症、動脈血栓症のリスクが増加する傾向が、一部対象者に見られたという。

 FDAは、チャンティックスの添付文書に心臓病リスクについて但し書きを追加するよう指示するとともに、ファイザーに大規模な臨床試験を実施し、終わり次第その結果を公表するよう命じた。

 米国では今年に入り、チャンティックスの服用によって抑うつや自殺願望が起きたとして、約1200人がファイザーを相手取り訴訟を起こしている。(c)AFP