【6月10日 AFP】米アップル(Apple)は2012年、本社がある米カリフォルニア(California)州クパチーノ(Cupertino)に、1万2000人規模の従業員が働く「宇宙船型」の新社屋の建設を着工する見通しだ。

 スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)CEOが7日、クパチーノ市議会を訪れ、新社屋について説明した様子が市のウェブサイト「cupertino.org」に掲載された。

 議会でプレゼンテーションを行ったジョブス氏は現在の本社について、「スペースが手狭になった」ことと「宇宙空間」をかけた言い回しで「アウト・オブ・スペース」だと事情を語り、米コンピューター大手ヒューレット・パッカード(Hewlett-PackardHP)から購入した60.7ヘクタールの土地に新社屋を建設すると計画を明らかにした。

 ジョブス氏が披露した完成予想図によると、本館は4階建ての円形の建物で、中央部は植え込みのある中庭になっている。同氏は「宇宙船にちょっと似ている。ガラスは一切、使わない」「世界最高のオフィスビルを狙っている。建築を学ぶ学生にぜひ見に来てもらいたいような建物になるだろう」などと説明した。

 勤務する従業員は1万2000人を想定しており、一度に3000人が利用できる食堂が併設される。アップルでは近日中に2012年からの着工計画を市に提出し、2015年に新社屋への移転を予定している。(c)AFP

【参考】クパチーノ市ウェブサイトに掲載されたジョブス氏のプレゼンの動画と新社屋の完成予想図(英語)