【6月7日 AFP】ドイツを中心に腸管出血性大腸菌(EHEC)の感染が拡大している問題で、同国北部ニーダーザクセン(Lower Saxony)州はモヤシが感染源である疑いがあると発表していたが、詳細な分析を行った同州農業省は6日、これまでのところ、モヤシからはEHECが検出されていないと発表した。

 同州のゲルト・リンデルマン(Gert Lindermann)農相は5日、州内の農場で生産されているモヤシから暫定結果ながらEHECが検出されたと発表。これを受けて同省は、この農場のモヤシの種や水、換気設備などから40サンプルを採取し、詳しい分析を行った。これまでに23サンプルで結果が得られたが、EHECが検出されたものはなかったという。

 同省は、残り17サンプルについても分析を進めているとした上で、「(EHECの感染源について)早期に結論が得られるとは思わない」と付け加えた。

 ドイツのイルゼ・アイグナー(Ilse Aigner)消費者保護相は同日、感染源が特定されるまでは、特に北部では、モヤシ、トマト、レタス、キュウリを食べることを控えるよう、改めて注意を促した。

 病原性大腸菌が引き起こす溶血性尿毒症症候群(HUS)による死者は、6日までに新たに1人増えて計23人となった。感染者は2000人を超えている。(c)AFP