【5月12日 AFP】中国・北京(Beijing)の故宮博物院(Forbidden City、紫禁城)で展示品が盗まれる事件があり、国営新華社(Xinhua)通信によると、警察が11日夜、市内で28歳の男の身柄を拘束した。警備が厳重な故宮博物院で窃盗事件は、きわめてまれだ。

 逮捕されたのは山東(Shandong)省出身のShi Baikui容疑者。犯行を自供しているという。展示品の一部は回収されたが、現在も取り調べが続いている。

 北京の大衆紙、新京報(Beijing News)によると、盗難にあったのは故宮博物院が院内北東部の展示ホールで6月27日まで開催している展覧会用に香港の私設博物館から借り受けていた、20世紀初期の宝石箱や化粧箱などの美術品7点で、被害総額は1000万元(約1億2500万円)に上る。窃盗事件後、展示ホールは一般公開を中止している。

 環球時報(Global Times)によると、故宮博物院で盗難が起きたのは4回だけで、1987年に起きた事件が最後。この時の窃盗事件は未遂に終わっているが、犯人の男には終身刑が下されている。(c)AFP