【4月30日 AFP】(記事更新、写真追加)2011世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2011)第5日は29日、モスクワ(Moscow)で女子シングル・ショートプログラム(SP)が行われ、2010年バンクーバー冬季五輪金メダリスト、韓国の金妍児(Yu-Na Kim、キム・ヨナ)が65.91点を記録し、首位に立った。

 2位には65.58点で安藤美姫(Miki Ando)が、3位には61.62点でクセニヤ・マカロワ(Ksenia Makarova、ロシア)がつけた。

 浅田真央(Mao Asada)は58.66点で7位、村上佳菜子(Kanako Murakami)は54.86点で10位だった。

 バレエ曲『ジゼル(Giselle)』に乗せて演技した金妍児は「パーフェクトなSPをできなくて残念。韓国やこちらでの練習でもきれいに滑れていたのに」と、冒頭のトリプルルッツの失敗を悔やんだものの、「最初に失敗してナーバスになったけれど、残りのプログラムに集中するように頑張った。スコアが出るまで少し神経質になっていたけれど、それでも首位に立てたので嬉しい」と語っている。

 金妍児は2度目のジャンプで3回転、2回転のコンビネーションジャンプを成功させ、さらにダブルアクセルを決めたものの、得点はバンクーバー五輪で記録した世界最高の78.50点には及ばなかった。

 一方、世界選手権で3度目の優勝を狙う浅田は、金妍児と7.25の得点差をつけられた。浅田は、トリプルアクセルでの失敗が本当に残念だと語り、明日に向けて気持ちを切り替えたいと話した。

 安藤はエンニオ・モリコーネ(Ennio Morricone)作曲の『ザ・ミッション(The Mission)』のサウンドトラックに乗せて演技を披露。冒頭の3回転、2回転のコンビネーションジャンプをはじめ、すべてのエレメントを成功させて、事実上、首位の金妍児と並んだ。

 モスクワに来てから3回転、3回転のジャンプが不調だったため3回転、2回転にしたという安藤は、SPで高得点を取るためにはどんなミスも犯さないことが重要だと語った。今シーズンのグランプリシリーズで2勝を挙げている安藤はこの日の演技で、金妍児への挑戦に準備を整えていることを示した。(c)AFP/Emmeline Moore