【3月11日 AFP】(写真追加)ポーランド出身のロマン派音楽の巨匠、フレデリック・ショパン(Frederic Chopin)の死後に撮影された写真を発見したと、同国の写真収集家が10日発表した。

 同国北部グダニスク(Gdansk)でギャラリーを営むブワディスワフ・ズコフスキ(Wladyslaw Zuchowski)氏は同地からAFPの電話取材に応じ、写真は1849年、ショパンの死後に撮影されたもので、正確な撮影日は分からないと語った。初期の写真技法であるダゲレオタイプ(銀板写真)で撮影されたもので、「何から何までこれが本物であることを示しています」と同氏は自信をのぞかせた。英スコットランドで入手し、ロンドン(London)に保管していたと述べたが、詳細は明らかにしなかった。

 静かな横顔を写した横7センチ、縦8センチの写真には、19世紀のフランス写真界のパイオニア、ルイ・オーギュスト・ビソン(Louis-Auguste Bisson)の署名がある。

「おそらく、死後運ばれたパリ(Paris)のマドレーヌ(Madeleine)寺院で撮影されたものでしょう」とズコフスキ氏。ショパンはその後、同じくパリのペール・ラシェーズ(Pere-Lachaise)墓地に埋葬された。

 同氏は写真がショパンの崇拝者で弟子だったスコットランド人のジェーン・スターリング(Jane Sterling)の依頼によって撮影されたものかもしれないと語った。また、ショパンが亡くなるときにはすでに有名だったこと、当時写真が非常に流行していたことなどから、他にもショパンのダゲレオタイプの写真が残されているのではないかと話した。

 写真はグダニスクの同氏のギャラリーやその他世界各地で展示する予定だという。(c)AFP