【3月1日 AFP】絶滅の恐れがあるジャワサイが、インドネシア・ジャワ(Java)島のウジュン・クロン国立公園(Ujung Kulon National Park)に仕掛けられた隠しカメラで撮影されていたと、世界自然保護基金(World Wildlife Fund for NatureWWF)が2月28日に発表した。

 これによると、同公園のジャングルに仕掛けられたカメラが前年11月と12月にジャワサイのメスの成獣2頭と幼獣2頭の計4頭の姿をとらえた。幼獣は1歳くらいのメスと1歳に満たないオスだった。これまで、ジャワサイの個体数は40頭程度とされてきたが、繁殖していることが確認されたことで、実際は50頭前後である可能性がでてきた。

 同公園の関係者は、今回の映像が、野生で唯一残ったジャワサイの群れの保護活動に役立てられると期待している。ジャワサイはベトナムにも生息していると見られるが、こちらの方は数が少なすぎることから持続不可能と考えられている。

 サイは全部で5種あるが、ジャワサイを含む3種は絶滅の瀬戸際にある。主な理由はサイの角を狙った密猟だ。中国などでは角をすりつぶした薬が重宝されているが、薬効が科学的に証明されたわけではない。

 ジャワサイは、違法伐採による生息地の減少、家畜が媒介する病気、地震による津波、近くにあるアナク・クラカタウ(Anak Krakatau)火山の噴火などの脅威にもさらされている。(c)AFP

【動画】撮影されたジャワサイ(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)