【2月26日 AFP】リビアのアブドゥラマン・シャルガム(Abdurrahman Shalgham)国連(UN)大使は25日、国連安全保障理事会(UN Security Council)で演説し、リビアの最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の「残虐行為」に立ち向かうよう安保理に要請した。外交関係者によるとその後、シャルガム氏は亡命したという。

 カダフィ大佐と幼少時代からの友人でもあるシャルガム氏は安保理の演説で、ナチスドイツのアドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)や旧ソ連のヨシフ・スターリン(Joseph Stalin)、カンボジアのポル・ポト(Pol Pot)といった歴史上の独裁者を引き合いに出し、大佐はリビア国民に向かって「おまえたちを支配するか、さもなくば殺すか、破壊するかのいずれかだ」と言っているに等しいと厳しく批判した。そして「同志カダフィに告ぐ。リビア国民に手を出すな」と強く迫った。

 また「国連よ、どうかリビアを救ってほしい。虐殺が起きないように、無実の人びとが殺されないように。われわれは、あなた方の迅速で勇敢な、断固たる決議を要請する」と懇願した。

 すでに21日に亡命したリビアのイブラヒム・ダバシ(Ibrahim Dabbashi)国連次席大使は、シャルガム氏の後ろに座り、演説に涙をこぼした。演説を終えたシャルガム氏のもとには、潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)国連事務総長や各国の国連大使が集まり、シャルガム氏を抱擁した。

 匿名を条件に語ったある外交官によると、25日の安保理での演説後、シャルガム氏は亡命した。

 潘事務総長や安保理理事国の国連大使らは、この演説について、安保理のリビアへの対応を完全に変える「歴史的な瞬間だった」と述べた。潘事務局長はその後、安保理に断固とした対応を求め、安保理は26日の特別会合でリビアに対する制裁の協議に入った。(c)AFP