【2月17日 AFP】リビアの反体制派や海外に拠点を置く人権団体などが17日明らかにしたところによると、リビアで治安部隊が反体制デモの強制排除に乗り出し、死者が出ているもようだ。

 英ロンドン(London)を拠点とする人権団体リビア・ウォッチ(Libya Watch)によると、リビア東部のアルバイダ(Al-Baida)で16日に若者たちが行った平和的な反体制デモに対し、治安部隊が実弾を使って強制排除に乗り出し、少なくとも4人が死亡、数人が負傷した。

 スイス・ジュネーブ(Geneva)に本拠を置く人権団体ヒューマンライツ・ソリダリティー(Human Rights Solidarity)は目撃者の証言として、建物の屋上に上がった狙撃手によって13人が殺害され、数十人が負傷したと発表した。

 インターネットには16日の夜にアルバイダで撮影されたとみられる「国民は体制転覆を求めている」と叫ぶ数十人のリビア人の若者や、燃える建物をとらえた動画が出回っている。

 リビアではインターネット上で、17日を「怒りの日」として反体制デモを行おうと呼び掛けられている。リビア当局は反体制デモを認めない姿勢を示しているが、17日の抗議行動の規模によっては、1969年から同国を支配してきた最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐(68)にとって大きな試練になる可能性もある。(c)AFP