【2月8日 AFP】前月行われたスーダン南部の分離独立の是非を問う住民投票で、投票管理委員会は7日、投票者の98.83%が独立を支持したとの最終投票結果を首都ハルツーム(Khartoum)で発表した。

 有効投票数は383万7406票。独立反対はわずか1.17%だった。

 オマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)大統領は結果発表の直前、「南部スーダンの人民の選択を尊重し、結果を受け入れる」との声明を国営テレビで発表した。南部独立に向けた障壁は事実上なくなり、7月にも国家として独立する。

 スーダン南部の中心都市ジュバ(Juba)では、スーダン人民解放軍の元最高司令官ジョン・ガラン(John Garang)氏の霊廟(れいびょう)に1000人以上が集まり、スクリーンに生中継で映し出される結果発表の様子を見守った。発表の瞬間、一斉に歓声が上がり、歓喜して抱き合う光景が見られた。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、7月にスーダン南部を主権国家として承認するとの声明を出した。国連(UN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は、国際社会に対し「(南北)スーダンの安定と発展に向けた」支援を要請した。

 なお、サルバ・キール・マヤルディ(Salva Kiir Mayardit)第1副大統領兼スーダン南部自治政府大統領は同日、南部は独立後も北部との協力関係を維持していくと約束した。(c)AFP/Simon Martelli