【2月1日 AFP】エジプトでインターネットへの接続が遮断されたことに対して、米グーグル(Google)は31日、ネットに接続しなくても電話からマイクロブログ「ツイッター(Twitter)」につぶやきを投稿できるサービスを開始したと発表した。

 グーグルは、ツイッターおよび最近買収したSNSへの音声アクセスを専門とするベンチャー「SayNow」と共同で新サービスを開発した。

 グーグルは、3本の専用電話番号を公開。そこに電話をかけて録音メッセージを残すと、そのメッセージを他の人が聴くことのできるアドレスをツイッターに自動でつぶやくという機能だ。

 メッセージを残すための電話番号は「+16504194196」と「+390662207294」、「+97316199855」の3件。いずれかに電話をかけて音声でメッセージを残せば、ツイッターにハッシュダグ「#egypt」付きで、そのメッセージを聴くことのできるアドレスが投稿される。ハッシュタグとは、検索語として利用される「#」で始まる単語で、ツイッターで自分のお気に入りの話題やイベントに関連したコメントを検索するために使われている。

 メッセージを聴くためには、3件の電話番号のいずれかに電話するか、「twitter.com/speak2tweet」にアクセスすればよい。

「多くの人たちと同様に、わたしたちもエジプトからのニュースにくぎ付けになっており、現地の人びとに協力できることはないだろうかと考えていた」と、グーグルのプロダクトマネージャー、アブドルカリム・マルディーニ(Abdel-Karim Mardini)氏とSayNow共同創設者のウジワル・シン(Ujjwal Singh)氏はグーグルの公式ブログで述べた。

■「完全オフライン化」したエジプト

 エジプトでは、インターネット接続事業者(ISP)が次々と外国とのアクセスを遮断しており、米ウェブ監視会社「Renesys」によると、接続可能な最後のISPだったNoor Groupも、31日にアクセスが出来なくなったという。これでエジプトのインターネットは完全に世界と遮断された。エジプトの大手ISP4社、Link Egypt、Vodafone/Raya、Telecom Egypt、Etisalat Misrは、前月27日にエジプト国外へのインターネットアクセスを遮断している。

 一方、エジプトを拠点としているグーグルのマーケティング幹部Wael Ghonim氏が行方不明になっているとの報道について、グーグルはAFPの問い合わせに対し電子メールを寄せ、「当社従業員の安全には配慮しているが、プライバシー保護の観点から特定の個人に付いてのコメントはしない」と述べた。(c)AFP

【参考】音声メッセージを掲載するツイッターの専用ページ