【1月17日 AFP】フランスの極右政党、国民戦線(FN)は16日、前日引退したジャンマリ・ルペン(Jean-Marie Le Pen)党首(82)の後継に、同氏の3女で副党首のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)氏(42)を選出した。2012年の大統領選を視野に入れ、移民排斥を掲げる党のイメージを和らげる狙いがあるとみられる。

 欧州議会議員でもあるマリーヌ・ルペン氏は、多くの点で父親の極右的な主張を共有しているが、父親よりも挑発的でなく、容姿もテレビ映りが良い。同党は大統領選でニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領を突き崩したいと期待を掛ける。

 マリーヌ・ルペン氏には人種差別主義者だという批判がある一方で、世論調査ではフランスの有権者の17%が支持を表明している。大統領選を勝ち抜くには十分な数字ではないが、中道右派のサルコジ氏にとっては、票田を脅かす大きな脅威となってくる。

 国民戦線はマリーヌ・ルペン氏の父親のルペン元党首が1972年に設立した。前日、仏北部の街ツール(Tours)で開幕した党集会の冒頭で引退を宣言するまで、約40年にわたり同氏が党首の座にあった。(c)AFP/Roland Lloyd Parry