【12月18日 AFP】太平洋の無人島で、1930年代の女性用化粧用品や小さな骨が見つかり、当時行方不明になった米国の有名女性飛行士アメリア・イアハート(Amelia Earhart)さんの遺骨ではないかと話題になっている。

 イアハートさんの最期は、最も長く解明されていない航空史ミステリーの1つとされる。

 イアハートさんは1937年、赤道上世界一周飛行の途上、現パプアニューギニアのラエ(Lae)から出発後に行方不明となった。当時も大規模な捜索が行われたが、イアハートさんの行方はわからなかった。

 アメリア・イアハート博物館(Amelia Earhart Museum)によると、イアハートさんの乗ったロッキード・エレクトラ(Lockheed Electra)は海に不時着し、同乗したナビゲーターのフレッド・ヌーナンさんも死亡したとされている。

■無人島に骨や米国製のボトル

 しかし、最近になって、米国を拠点にする「歴史的航空機の発見を目指す国際グループ(TIGHARThe International Group for Historic Aircraft Recovery)」は2人がキリバスの無人島、ニクマロロ島(Nikumaroro Island)に着き、漂流者としてしばらく現地で生き延びたことを示す証拠を発見したという。

 TIGHARは過去10年で10回の捜索隊をニクマロロ島に派遣し、ことしになって3個の小さな骨を収集した。さらに、1930年代の女性のメイク用コンパクトや割れた鏡、米国製のボトルなども発見したという。

 TIGHARのリック・ジレスピ(Rick Gillespie)事務局長によると、骨は人間の指だと考えられるが、亀の骨の可能性もあるという。骨はオクラホマ大学(Oklahoma University)の分子科学研究所(Molecular Science Laboratories)に送られ、DNA分析の結果を待っている。

 ジレスピ事務局長は16日、「(DNA分析で)われわれが探し求めてきた結果がでると信じている」と、オーストラリア放送協会(ABC)の取材に語った。

「アメリア・イアハートはここに漂流し、死亡したとわれわれは確信している」と、ジレスピ氏は語った。(c)AFP