【12月8日 AFP】インドのムンバイ(Mumbai)で、列車内での席の奪い合いから乗客が、口論の相手となった家族の5歳の女の子を車外に投げ出す事件があった。

 鉄道警察の8日の発表によると、女の子は線路に落ちて頭に怪我を負い、治療を受けているが回復しつつある。

 事件はムンバイの主要駅、チャトラパティ・シバジ(Chhatrapati Shivaji)駅から列車が発車した直後に起きた。席をめぐり口論が始まり、女の子がドアから放り出されたという。鉄道警官の1人は「次の列車にひかれずにすみ、非常に幸運だった」と語った。

 また警察は女の子を投げ出したとして、19歳の男を逮捕した。報道によると、混雑した車内でほかの乗客に取り押さえられ、殴打されたという。

 女の子の父親は現地紙ヒンドゥスタン・タイムズ(Hindustan Times)に「凶暴な男だと分かっていたら、娘の命を危険にさらさず、さっさと席を譲っていたのに…。妻と兄と3人で走って彼を追ったが追いつけず、娘は車外へ投げ出されてしまった。その瞬間わたしは頭の中が真っ白になって動けなくなった。幸い、兄がその場で非常ベルを押してくれた」と語った。

 ムンバイの列車のドアは、高温多湿の気候対策で普段から開いており、この開口部分や車両の連結部分につかまって乗車している人も多い。政府統計によると、2008年にはムンバイの郊外路線で1日平均17人が死亡しており、この大半が線路上を歩いていて列車にはねられたケースだった。(c)AFP

【関連記事】
◆2歳少女が列車から投げられ死亡、座席争いの末 インド
◆混雑で1日平均12人が死亡、ムンバイの通勤列車