【11月30日 AFP】世界有数の「自転車に優しい」街であるデンマークの首都コペンハーゲン(Copenhagen)が、自転車通勤率をもっと上げるため、自転車専用ハイウエーを設けることになった。

 コペンハーゲンではサイクリングが非常に人気で、自転車の数が人口を上回っている。欧州において、オランダ・アムステルダム(Amsterdam)に並ぶ「自転車の首都」と言われるゆえんだ。

 市内には自転車専用道路が張り巡らされており、その距離は390キロ以上にも及ぶが、自転車通勤の人気で渋滞が目立つようになった。特に1日に約3万6000台が行き交うノレブロ(Noerrebro)通りの渋滞はすさまじく、ある大学生いわく、「ひじで押しのけながら前に進まなければならない」ほどだという。自転車通勤は、政治家も含め、あらゆる社会階層が行うようになっている。

 市当局は、ノレブロ通りに同市初の環境に優しい自転車専用ハイウエーを設置することにした。道路の両側を最大で4メートル拡幅する。水を飲んだり自転車を整備したりできるピットストップなども設けるという。

 市当局によると、市内では通勤者の55%が自転車通勤を行っている。次の目標は、市境を越える通勤者の自転車通勤率を2015年までに現在の37%から50%以上へ上げることだ。

 15キロ離れた郊外と市中心部を結ぶ初の自転車専用ハイウエー2本は2011年末に開通する予定。2012年には、20キロ離れた郊外と市中心部を結ぶ3本目の自転車専用ハイウエーが開通する。(c)AFP/Slim Allagui