【11月1日 AFP】天の川銀河(銀河系)内の太陽型恒星の4個に1個に、地球型惑星が存在する可能性があるとの論文が、10月29日の米科学誌サイエンス(Science)に掲載された。命をはぐくむことの可能な環境が、これまで考えられてきた以上に多いとの期待が出てきた。

 米航空宇宙局(NASA)の資金提供を受けたカリフォルニア大学バークレー校(University of California at Berkeley)などの研究チームは、ハワイ(Hawaii)のケック天文台(Keck Observatory)で5年間、太陽系から比較的近い太陽型恒星166個を観測し、その近くを公転する地球の3~1000倍の大きさの惑星を探した。惑星の個数調査としては過去最大規模だという。

 その結果、大型惑星よりも小型惑星の方がはるかに多いことがわかった。天の川銀河には太陽型恒星がおよそ2000億個あるが、地球型惑星は少なくとも460億個存在すると推測されるという。なお、この数字には、居住可能地帯にありながらも遠くを公転する地球型惑星は含まれていない。

 論文を執筆したアンドリュー・ハワード(Andrew Howard)氏は、「砂粒のような地球型惑星は地上望遠鏡では観測できないが、この砂粒は、あたかも砂浜に点在するように天の川銀河のあちこちに存在している」と表現した。

■居住可能惑星も多数存在か

 研究は、地球のように恒星から離れたところを公転し、生命体にとって好ましい気温を保持した居住可能な惑星が、天の川銀河に多数存在している可能性も示唆している。

 調査では、恒星の約6.5%が地球の10~30倍、つまり海王星や天王星ほどの大きさの惑星を持っていたほか、11.8%が地球の3~10倍のいわゆる「スーパーアース」を抱えていた。

 研究チームは、以上のデータから、天の川銀河の太陽型恒星の23%、ほぼ4個に1個の周りを、地球と同程度の大きさの惑星が公転していると推定している。(c)AFP

【関連記事】地球型惑星の発見に関する記事