【10月26日 AFP】アフガニスタン東部で25日、武装勢力の攻撃で北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty OrganisationNATO)が主導する国際治安支援部隊(International Security Assistance ForceISAF)の兵士1人が死亡し、今年に入ってからの駐留部隊の死者数が600人に達した。 

 アフガニスタン駐留兵士の死者数を集計する民間ウェブサイト「アイカジュアリティーズ(icasualties)」を参照しAFPが算出した。今年は毎日、約2人の兵士が死亡している計算になる。

 米国がアフガニスタンでの軍事作戦を始めた2001年からの9年間で最悪のペースだ。これまで、最も多くの兵士が死亡した2009年でも、年間死者数は521人だった。アフガニスタンにおける2001年以降の外国人兵士の死者は合計で2170人となった。

 ハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領は、アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)などの武装勢力との融和を目指し「高等和平評議会(High Council for Peace)」を発足させた。

 しかしリチャード・ホルブルック(Richard Holbrooke)アフガニスタン・パキスタン担当特別代表は米CNNのインタビューで、NATO駐留軍が攻勢を強めていることを受けてタリバン上層部にアフガン政府との交渉を望む動きも出ているものの、現時点での接触は終戦に向けた交渉というより「連絡と話し合い」にとどまっていると述べた。(c)AFP/Karim Talbi