【9月26日 AFP】レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)が1485年に描いた羽ばたき機(オーニソプター)のスケッチ画に着想を得た人力飛行機をカナダ、トロント大学航空宇宙研究所(University of Toronto, Institute for Aerospace Studies)の学生らが製作し、世界で初めて継続飛行に成功した。

 トロント大学が24日に発表したところによると8月2日、トロントの北、オンタリオ(Ontario)州トッテナム(Tottenham)にあるグライダー愛好家クラブ、グレート・レイクス・グライディング・クラブ(Great Lakes Gliding Club)で、同大工学部の学生、トッド・ライヘルト(Todd Reichert)さんが操縦し偉業を達成した。この記録は、世界の航空スポーツの記録を管理する国際航空連盟(Federation Aeronautique InternationaleFAI)が10月に開く会議で認定される見通しだ。

「スノーバード(Snowbird)」と命名されたこの羽ばたき機は、重量わずか43キロ、翼幅はボーイング737(Boeing 737)とほぼ同じ32メートル。19.3秒間飛行して145メートルを飛行した。平均時速25.6キロだった。

 人力飛行のためにこの夏、8キロの減量をしたライヘルトさんは「スノーバード」は移動手段としては実用的ではないが、このプロジェクトを知った人たちの「体の力を使って何かをしようという気持ちや、創造力」を刺激することが目的だったと語った。

 このプロジェクトにはトロント大のほか、フランスのポワティエ大学(University of Poitiers)、オランダのデルフト工科大学(Technical University Delft)から30人を超える学生らが参加した。(c)AFP