【9月16日 AFP】18世紀末に処刑されたフランス王妃マリー・アントワネット(Marie-Antoinette)がまだ生きているとして、美容整形を行うとしたら、どこをどう直すのだろうか?答えは、本人が「フランス風」「アメリカ風」「ロシア風」のどれをお望みかにかかっている。

 フランスのデザイナー、ジャンシャルル・ドゥ・カステルバジャック(Jean-Charles de Castelbajac)は、パリ(Paris)のアートギャラリーで開催中の展覧会「Tyranny of Beauty(美の専制)」に、3通りの「答え」を具現化した胸像3体を展示している。

 製作には3か月以上を要した。ヘアメイクとメイクアップにはファッション界のアーチストらが友情参加した。

 フランス風は、やはり一番「本人らしい」と言えるだろう。二重あごを消し、高かったほお骨も低くした。ただ、目にはほとんど手を加えておらず、鼻と口はそのままだ。「3つの中では実物に最も近い」とドゥ・カステルバジャックは言う。

 アメリカ風は、鼻筋を通し、くちびるにはボトックスを注入して張りを与えた。ほお骨は高さが強調されている。ロシア風ともなると、本人の特徴はほとんど跡形もない。

 ドゥ・カステルバジャックは、展覧会を「一種のポップ・アーケオロジー(考古学)」と表現。狙いを、「マリー・アントワネットの霊を肉体から離し、21世紀の女性に仕立て上げること」と説明した。(c)AFP

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