【9月6日 AFP】姦通罪で石打ち刑を宣告されたイラン女性、サキネ・モハマディ・アシュティアニ(Sakineh Mohammadi-Ashtiani)死刑囚(43)が、スカーフを着用していない写真を公開したとして、むち打ち99回の追加刑を言い渡されたという。息子サジャッド(Sajjad Mohammadi-Ashtiani)さんが、明らかにした。

 サジャッドさんはフランスの雑誌「ラ・レグル・デュ・ジュ(La Regle du Jeu)」オンライン版とブログサイト「ダンテル・エ・チャドル(Dentelles et Tchador)」が掲載したインタビューで、釈放された受刑者からアシュティアニさんにむち打ち刑が下されたことを聞いたと話した。

 それによると、英紙にヘッドスカーフを着用していないアシュティアニさんの写真が掲載されたことが「腐敗とわいせつ」を広めた罪にあたるとして、むち打ち刑の執行が決定されたという。

 8月28日付の英紙タイムズ(The Times)は、スカーフを着用していない女性の写真をアシュティアニさんとして掲載した。この写真はイランから国外脱出したアシュティアニさんの弁護士の1人が提供したものだったが、同紙は9月3日になってアシュティアニさんの写真ではなかったと訂正していた。

 サジャッドさんはこの写真について、「母ではない」と断言した。

 アシュティアニさんは姦通罪以外にも、夫を殺害した共犯者として有罪判決を受けているが、本人は否定している。アシュティアニさんの処遇をめぐっては欧州で抗議行動が起き、国際的な救済運動に発展しており、イラン当局は死刑執行を一時停止している。(c)AFP

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