【8月11日 AFP】世界保健機関(World Health OrganizationWHO)のマーガレット・チャン(Margaret Chan)事務局長は10日、ジュネーブ(Geneva)からの電話会見で、新型インフルエンザA型(H1N1)の世界的大流行(パンデミック)は終息期に入ったと述べた。

「世界はパンデミックのフェーズ6の段階を終え、パンデミックのピーク後の段階に向かっている」(チャン事務局長)

 WHOのインフルエンザ担当責任者、ケイジ・フクダ(Keiji Fukuda)氏も、このインフルエンザウイルスが今後数か国で流行したとしても、新たなパンデミックを起こすほどの力はないと考えられていると説明した。

■NZでは大規模発生続く

 ニュージーランド保健当局は11日、同国ではまだ新型インフルエンザの大規模な発生が続いていると述べた。

 ニュージーランド公衆衛生当局の副責任者、ダレン・ハント(Darren Hunt)氏は「H1N1ウイルスが減少したり、他の型のウイルスにとって代わられた国もあるが、ニュージーランドは違う」と語った。

 ことしに入ってからもニュージーランドでは、新型インフルエンザA型が原因とみられる死者が4人出ている。また、これまでに300人以上がH1N1感染で入院し、そのうち30人以上が集中治療を受けたという。

 WHOによれば、2009年4月にメキシコで最初に確認されたH1N1は214の国と地域に広がり、これまでに全世界で1万8449人が死亡した。(c)AFP