【7月18日 AFP】南アフリカ初の黒人大統領となったネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領が18日、92歳の誕生日を迎えた。

 18日は2009年に国連(UN)が創設した「ネルソン・マンデラ国際デー(Nelson Mandela International Day)」の第1回目にあたり、国内外で多くの人が、マンデラ氏の67年間の政治生活にちなみ、67分間のコミュニティ・ボランティアを行う。

 健康を崩しやすくなっているマンデラ氏自身は、首都ヨハネスブルク(Johannesburg)で家族とともに誕生日を過ごしている。

 マンデラ氏は当時、南アで少数派ながら政権を握っていた白人政府のアパルトヘイト政策に抵抗し、27年間投獄された。1990年に釈放された後、白人指導者たちと対話してアパルトヘイト撤廃につなげた。1994年に同国初の黒人大統領に就任し、1期のみ務めて1999年に大統領を退いた。

 平和を求め、人種差別と戦ったマンデラ氏は現在も世界中の尊敬を集めている。マンデラ氏が投獄されていた当時の囚人番号にちなむ「46664キャンペーン」で、エイズ(HIV/AIDS)撲滅にも取り組んでいる。

 11日にヨハネスブルクで行われた2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)の開会式にマンデラ氏は出席する予定だったが、開会前日にひ孫が亡くなり、出席がキャンセルされていた。しかし自らが先頭に立って誘致したこの大会の決勝前の閉会式にマンデラ氏は短時間だけ登場した。(c)AFP