【7月7日 AFP】英エリザベス女王(Queen Elizabeth II、84)は6日、米ニューヨーク(New York)の国連(UN)本部で1957年以来53年ぶりの演説を行い、世界平和を訴えた。

 夫のフィリップ殿下(Prince Philip)とともに9日間のカナダ訪問を終えたエリザベス女王は、ニューヨークを1日だけ訪問した。同女王のニューヨーク訪問は1976年以来。

 女王は国連総会(UN General Assembly)で、53年前にここ来た時は国連はまだ生まれたばかりだったと述べた上で、その後の国連の「素晴らしい」成果を称賛。「平和の遂行は、最も困難なリーダーシップの形だ」と語った。さらに、国連が取り組むべき大きな課題には、「テロリズム」と「気候変動」という新たな課題が加わったと指摘した。

 国連総会での演説後、女王は2001年9月11日の米同時多発テロで崩壊した世界貿易センター(World Trade Center)ビル跡地「グラウンド・ゼロ(Ground Zero)」を訪れ、犠牲者追悼の献花を行うとともに、被害者遺族やマイケル・ブルームバーグ(Michael Bloomberg)市長などと面会した。

 その後、9.11の英国人犠牲者67人の追悼のためにマンハッタン(Manhattan)に設置されたブリティッシュ・メモリアル・ガーデン(British Memorial Garden)の落成式に出席した後、帰国の途についた。

 米国立測候所(National Weather ServiceNWS)によると、この日のニューヨーク・セントラルパーク(Central Park)の気温は39.45度まで上昇。7月6日の気温としては1999年に記録した38.3度を上回った。(c)AFP/Sebastian Smith