【5月13日 AFP】国際通貨基金(International Monetary FundIMF)は12日、ギリシャ政府に財政危機脱却に向けた緊急融資のうち第1弾となる55億ユーロ(約6500億円)を供与した。ユーロ圏諸国でIMFから融資を受けた国はギリシャが初めてとなる。

 ギリシャは、IMFとユーロ圏諸国から合わせて1100億ユーロ(約13兆円)の緊急支援を受けることになっており、財務省高官によると、週明けには欧州連合(EU)から145億ユーロ(約1兆7000億円)を供与される見込み。

 だが、ギリシャ政府がこうした緊急支援と引き換えに公務員の昇給・賞与の廃止などを含めた大幅な予算縮小を決定したことから、首都アテネ(Athens)では12日にもこれに抗議する大規模なデモが行われた。

 デモは、2大労組のギリシャ労働総同盟(GSEE)とギリシャ公務員連合(Adedy)が組織し、主催者側の発表では約4000人が参加した。両労組は、2月以来4回目、今月に入って2回目となるゼネストを20日に実施することも発表した。

 なお、政府の暫定予測によると、ギリシャの今年第1四半期の経済はやや持ち直し、国内総生産(GDP)は09年第4四半期と同じ、前期比0.8%減にとどまった。(c)AFP/Helene Colliopoulou