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「恐竜ヘビメタバンド」に子どもたち大熱狂、フィンランド

2010年5月3日 17:30 発信地:ハメーンリンナ/フィンランド

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「恐竜ヘビメタバンド」に子どもたち大熱狂、フィンランド
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フィンランドのハメーンリンナ(Haemeenlinna)で開催された、ヘビーメタルバンド「ヘビサウルス」のライブ(2010年4月17日撮影)。(c)AFP/OLIVIER MORIN
【5月3日 AFP】お下げの5歳児がヘビメタファン、などということは通常ありえないが、フィンランドでは今、「ヘビサウルス(Hevisaurus)」なるメタルバンドが5~7歳の子どもたちを中心に大ヒット中だ。

 前年9月にチャリティーイベントでデビューしたヘビサウルスは、宿題やモンスターについて熱く歌う5頭の恐竜たちのバンド。スパイクブレスレットを付け、黒レザーに身を包んだ恐竜たちは、山奥深くに産み落とされた卵から、魔女の力で6500万年の時を経て目覚めた――というのが公式設定だ。

■ベテランドラマーの「思いつき」が形に

 だが、恐竜たちを本当に「ふ化させた」のは、メタルバンド「サンダーストーン(Thunderstone)」のメンバーでこれまで数々のバンドと仕事をしたベテランのドラマー、ミルカ・ランタネン(Mirka Rantanen、38)。「何年もずっと真面目に音楽をやってきて、ある時ひょいとクレイジーな案を出したら大ウケしたんだ」と語る。

 きっかけは数年前に見に行った、自分の子どもが参加していた児童コンサート。「子どものために音楽を作ってみるのはどうだろう?しかもヘビメタだ。これまで25年もやってきたし」と思いついたランタネンは、歌詞を考え、メタル界の友人たちと組んで作曲とレコーディングを始めた。

 バンドメンバーのキャラクターも考えた。「俺は、1980年代の遺産みたいなもの。言ってみれば恐竜だ。ヘビメタをやるロングヘアーの恐竜たち…。いいアイデアじゃないかって気がしたんだよね」。恐竜5頭の衣装はトナカイの皮を加工したもので、制作費には1万8000ユーロ(約220万円)かけた。

 ランタネンはいまや実名ではなく、ヘビサウルスのメンバーの恐竜、アパトサウルス(ブロントサウルス)の「Komppi Momppi」の名で知られている。ちなみにボーカルはティラノサウルス・レックスの「Mr. Hevisaurus」だ。

■あっという間にチャートを席巻、海外デビューも

 ランタネンの「いいアイデア」にソニー・ミュージック(Sony Music)が賛同。コンサートホールで行われたライブには家族連れが押しかけ、チケットは売り切れた。デビューアルバム「Jurahevin kuninkaat(ジュラ紀メタルの王)」はフィンランドのアルバムチャートに10週間連続ランクインした。

「最高だね、何たってヘビーだもん」と、ハメーンリンナ(Haemeenlinna)で開催されたライブを見に来た5歳の男の子。このライブでの最年少の観客はなんと2か月の赤ちゃんで、「子どもに優しい音量」で行われるライブの最初から最後まで耳当てをしたまますやすやと眠っていた。

 ヘビサウルスのヒットの理由は、フィンランドにおけるヘビメタ人気の高さがある。2006年の「ユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovision Song Contest)」でフィンランド代表が歌った「ハードロック・ハレルヤ(Hard Rock Hallelujah)」が優勝したのをきっかけに、この国ではヘビメタが教会で演奏されるほどなのだ。

 アルバム2作目は9~10月に発売予定だが、その前にはヘルシンキ(Helsinki)でミュージカルを開催する。さらには、ハンガリーでもヘビサウルスの人気が高まり、ハンガリー語のアルバムにも着手する契約を結んだという。

■コアなヘビメタファンからは苦言も

 ヘビメタについてよく言われるように、親たちから「悪魔の音楽」で子どもたちを堕落させていると苦情が寄せられたりはしないのだろうか?「ないね」とランタネン。これは彼自身、意外だったという。

 むしろ、ヘビサウルスに批判的なのは10代の若者たちだ。典型的な、耳をつんざく大音量のマッチョなヘビメタを好む彼らは、ランタネンが金欲しさにターゲットを子どもに移し、ヘビメタを堕落させたと考えているのだそうだ。(c)AFP/Laura Vinha

【参考】
「ヘビサウルス」のホームページ(フィンランド語)
「ヘビサウルス」のマイスペースのページ
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