【4月27日 AFP】(一部更新)ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「フェースブック(Facebook)」やマイクロブログサービス「ツイッター(Twitter)」で現在、「女性の胸」が熱い話題となっている。イランの聖職者が前週、女性が不適切な服装をすると地震が増加すると説教したことに反発した米女性が、本当に地震が起きるかセクシーな服装で試そうとブログで呼びかけたところ、賛同者が殺到している。

 呼びかけを行ったのは、ジェニファー・マックライト(Jennifer McCreight)さん。イラン・テヘラン(Tehran)で前週行われた金曜礼拝で、ホジャトルエスラム・カーゼム・セディーギー(Hojatoleslam Kazem Sedighi)師が「女性の慎みを欠いた服装は、若者に道を踏み外させ、純潔を汚し、婚外セックスをあおり立て、ひいては地震の増加につながる」と説いたことに対し、自称「エロフェミニストで無神論者」のマックライトさんは、「ブーブクエイク(Boobquake、おっぱい地震)」と名づけたサイバー運動を展開。セディーギー師の言い分が正しいかどうか、露出度の高い服装をして試そうと、「フェースブック」や「ツイッター」で全世界の女性に呼びかけた。

 当初、あまりにも非科学的なセディーギー師の説教に対する辛らつな皮肉として始まった「ブーブクエイク」は、ネットを通じてまたたく間に世界各地に広まり、フェースブックではこれまでに5万5000人の賛同者が集まった。さらに、26日には2か所で「ブーブクエイク」集会が催された。集会に参加できない女性たちからも、個人的に露出度の高い服装をして運動に参加するとのメッセージが寄せられている。

 実際にセディーギー師の説教から数日たった26日、台湾でマグニチュード(M)6.5の地震が起きたことから、「ブーブクエイク」は多いに盛り上がっている。しかし、マックライトさんは自身のブログで「統計的に台湾での地震は珍しくない。もし24時間以内に、さらにいくつも大地震が発生すれば、『セクシーパワー』を信じるかもしれないけど」と述べ、台湾の自身と服装との関連に否定的な見方を示した。

 一方、イランのブログサイト「Iran.com」でも、約100人の男女に自然科学への支持を示す挑発的手段として「ブーブクエイク」への参加呼びかけがあった。ある男性は、同サイトへの書き込みで「思わず笑ってしまった」と述べながらも、宗教警察が女性の服装に目を光らせているイランでは、女性たちの「ブーブクエイク」参加は笑い事では済まないと指摘している。(c)AFP/Glenn Chapman

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