【4月16日 AFP】インドでは、携帯電話を持つ人口のほうが、衛生的なトイレを使える人口をはるかに上回っている。国連大学(United Nations University)が15日に公表した公衆衛生向上に関する報告書で明らかになった。

 報告書によると08年の統計では、インドの携帯電話の加入者数は5億6373万人と、総人口12億の半数近くに上る。ところが適切に衛生管理されているトイレを使える人は、人口の3分の1程度の3億6600万人にとどまっている。

 国連大学、水・環境・保健研究所(Institute for Water, Environment and Health)のザファル・アディール(Zafar Adeel)所長は、皮肉な結果だと述べた上で、若者らの命を救い、健康増進に寄与し、インドのような国々を貧困から脱出させるためには、ほかのいかなる投資よりも、適切な衛生管理が有効だと指摘した。(c)AFP