【3月20日 AFP】(写真追加)インドネシアの自然保護団体は19日、絶滅の危機に瀕しているスマトラトラを密猟していたWiryo Asmada容疑者(92)を拘束したと発表した。17歳のころから多数のトラを狩猟していたことを認めているという。

 スマトラ(Sumatra)島リアウ(Riau)州の自然保護団体のアイウィン・カシワン(Iwin Kasiwan)氏は、AFPに「18日に、Kuala Cinakuの川で伝統的な木舟に乗っている男を拘束した。トラの皮や頭がい骨、骨8.3キロを持っていた」と語った。

 この男性は、ジャワ(Java)島で暮らしていた17歳のころにトラの狩猟を始め、ジャワトラが減少したため1960年代にスマトラ島に移住したという。リアウ州だけでも50頭以上のスマトラトラを狩猟しており、トラの部位はシンガポールで売っていたと説明している。カシワン氏によれば、有罪になれば最高5年の禁固刑を受ける可能性がある。

 野生に生息するスマトラトラは現在400頭以下まで減少している。密猟や森林伐採により生息地が減少しているために人間との接触が増えているという。(c)AFP