【3月17日 AFP】南アフリカのブドウ産地で、高級ブドウ品種「シャルドネ」を愛する「グルメ」なヒヒの群れが収穫直前のブドウを大量に食い荒らし、甚大な被害が発生している。地元紙タイムズ(The Times)が15日報じた。

 ヒヒの襲撃を受けているのは、同国フランシュックバレー(Franschhoek Valley)地帯のブドウ園。警備された区画に忍び込み、高級ブドウを食べあさっているというのだ。

 同地帯のあるブドウ園管理者は、「監視していなければ、やつらは1週間で2トンのブドウをたやすくたいらげる。これはワイン1500本から2000本相当だ」と語った。ヒヒ被害で、前月の収穫の40%を失ったという。

 同管理者によると、ヒヒの襲撃により、同地帯のワイン作りもごく少量だけを収穫する古くからのフランス方式に結果的に変わったという。管理者は「フランスの一部では、ごくわずかな量しか収穫しない。ヒヒたちはわれわれのためにそれをやっているというわけさ」と語った。(c)AFP