【3月10日 AFP】(写真追加)米ワシントンD.C.(Washington D.C.)で9日、3組の同性カップルが結婚式を挙げた。米首都での同性婚は今回が初めてとなるが、会場となった同性愛者権利擁護団体「ヒューマン・ライツ・キャンペーン(Human Rights Campaign)」のビル周辺は、厳しい警戒態勢が取られた。

 ワシントン初の同性による結婚式を挙げたのは、アンジェリーサ・ヤング(Angelisa Young)さんとシニョーラ・タウンゼント(Sinjoyla Townsend)さん。同地では今月3日から、同性間での結婚許可証の発行が開始されている。

■12年来のパートナーと生涯の誓い、あふれる涙

 ピーチピンクのドレス姿のヤングさんと白いスーツ姿のタウンゼントさんは、牧師の前で「生涯のパートナー」として結婚の誓いを立てた。ヤングさんは12年間交際してきたタウンゼントさんに、「あなたはわたしの友人であり、パートナーであり、恋人です。今日も明日も、そしてこれから一生、あなたを愛します」と語りかけると、タウンゼントさんの目からは涙がこぼれた。

 ワシントンでは同性間の結婚について、反対派が同性婚合法化法案の是非を問う住民投票の実施を要求していたが、同州最高裁は前週、この要求を却下。晴れて同姓婚が合法となった。

 最高裁の判断が下された後、裁判所には結婚許可証を求める同性カップルが詰めかけた。結婚許可証が発行されてから実際に結婚するには3営業日待たなければならず、9日にようやく結婚することが可能となった。

 米国内で同性婚が合法なのは、ワシントンのほかに、コネティカット(Connecticut)、アイオワ(Iowa)、マサチューセッツ(Massachusetts)、ニューハンプシャー(New Hampshire)、バーモント(Vermont)の各州。(c)AFP

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