【1月21日 AFP】国連(UN)の気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate ChangeIPCC)は20日、地球温暖化に関する2007年の報告書におけるヒマラヤ氷河の解氷速度について、科学的根拠がなく誤りであったとする声明を発表した。

 問題にされたのは、IPCCの大きな成果である2007年2月の第4次評価報告書(Fourth Assessment Report)における「ヒマラヤ氷河が2035年までに消滅する」との記述。IPCCは、「ヒマラヤ氷河の解氷速度とかかる年数について、しっかりした裏付けのないデータを参照した」「作成段階で、IPCCが条件とする明確で確立された基準が適切に適用されなかった」と陳謝した。

 その上で、「IPCCは使用する科学データの信頼性を徹底的に評価していく」と強調した。なお、評価報告書よりも重要度が高い同年の統合報告書では、問題の言及はなかったとしている。

 IPCC報告書の予測の根拠については、著名な氷河学者や水文学者ら4人が米科学誌サイエンス(Science)に書簡を寄せるなど、批判が高まっていた。サイエンスが掲載した書簡で4人は、問題の箇所について、1996年にロシアで発表された研究論文の「2350年」を誤って引用した可能性があると指摘している。

 地球温暖化をめぐっては前年、脅威を誇張したと受け取れる研究者のメールが流出したいわゆる「クライメートゲート」が発覚したばかりで、温暖化懐疑派のIPCCへの風当たりがいっそう強まるとみられる。(c)AFP

【関連記事】「ヒマラヤ氷河は2035年までに消滅」は誤り?国連が見直し決定
【関連記事】地球温暖化は捏造か、英大学から流出したメールが問題に