【1月20日 AFP】病気療養中とされる北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記が、今後2~3年以内に死亡する可能性があり、北朝鮮でクーデターや大規模な暴動、大虐殺などの大混乱が発生するおそれがあるとの報告書を、韓国政府系シンクタンク・韓国統一研究院(Korea Institute for National UnificationKINU)が今週発表した。

 KINUは報告書の中で、「2012年には金総書記が存在しない可能性が高い」との見方を示し、金総書記の死去に伴う北朝鮮の混乱の結果、朝鮮半島で局地戦が起きる可能性さえあると警告した。

 北朝鮮は、故・金日成(Kim Il-Sung)初代国家主席の生誕100周年となる2012年までに「強盛大国」入りすることを国家の目標としてきた。父を引き継いだ金正日氏も、2月で68歳になる。08年には脳卒中で倒れたとされ、糖尿病や心臓病を患っているとの報道もある。

 KINU報告書は、「ポスト金正日体制」について、「権力の中枢に変化が生じる可能性が高い。これには軍事クーデターや市民の暴動、虐殺や多数の国外への避難民などが含まれる可能性もある」と述べた。

 報告書は、金総書記の死後について、金総書記の三男、金ジョンウン(Kim Jong-Un)氏による権力掌握と、軍部による統治、軍からの新指導者の登場という3つのシナリオを指摘。金正日氏の死後の権力の空白が、食糧不足や汚職を悪化させて市民の暴動や秩序の崩壊を招き、軍の介入する口実を与えることになるという。

 同報告書は、北朝鮮で何が起きようとも、韓国は北朝鮮への不介入の方針を貫き、北朝鮮の人々の決断を尊重するべきだとした。

 ソウル(Seoul)にある北朝鮮大学院大学(University of North Korean Studies)の梁茂進(ヤン・ムジン、Yang Moo-Jin)教授は、体制崩壊に触れる内容は北朝鮮の反発を招く可能性があると指摘している。(c)AFP/Park Chan-Kyong