【1月15日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領の取り組みにより核と温暖化問題への対策が進展したことを受けて、地球最後の日までの時間を象徴的に示す「終末時計(Doomsday Clock)」の針が14日、1分戻され、「滅亡時刻」を表す午前0時まで残り6分となった。

「終末時計」は米誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ(Bulletin of the Atomic Scientists)」が1947年に設置したもので、時計の状態変更はノーベル賞受賞者19人を含む科学者たちによる委員会が協議のうえ決定した。

 同委員会は声明で、「1945年に(日本に)原爆が投下されて以来初めて、核兵器を所有する主要国は大幅な兵器削減と核兵器原料の生産禁止に向けて協力しあうことになった。先進国と発展途上国の双方が地球温暖化の原因と見られる温室効果ガス排出量を規制することを誓った。時代をこうした地球規模の新たな協力体制へと導く上で大きな貢献したのはオバマ大統領だ」と述べ、同氏を称賛した。

 前回、針を動かしたのは2007年のブッシュ政権時代で、核問題をめぐる状況の悪化などにより2分進められ、残り5分となっていた。(c)AFP