【1月15日 AFP】オーストリアで行われたなだれに関する実験で、29匹のブタが生き埋めにされたとして、複数の動物愛護団体が大学などを相手取った訴訟を検討している。

 実験は、イタリア・ボルツァーノ(Bolzano)の緊急医療センターとオーストリアのインスブルック医科大学(Innsbruck Medical University)が共同で行ったもの。指揮をしたヘルマン・ブルガー(Hermann Brugger)博士によると、ブタを使った実験は、なだれの際に雪の下にできる「エアポケット」と呼ばれる空間が、被害者の生存に及ぼす効果を確かめるためのものだったという。

 博士は、実際になだれに遭った5人に1人がエアポケットのおかげで命が助かっており、大規模な実験によって新たな人命救助テクニックの開発につなげる意図があったと説明。「ブタには鎮静剤を打ったし、当局の許可も得た」と述べた。

 だが、動物愛護団体は29匹のブタを生き埋めにするのは「グロテスク」で「ぞっとする」手法だと批判するとともに、「研究者ら自身が雪に埋まって実験を行うべきだ」と主張している。チロル(Tyrol)地方のエッツ谷(Oetz Valley)で行われた実験の際は、活動家らが押しかけて研究者ともみ合いになるのを防ぐため、警官が配備された。(c)AFP