【1月12日 AFP】米国では、世界最古の職業である売春婦に、新しい風が吹き込もうとしている。米ネバダ(Nevada)州がこのほど、米国史上初めて、売春「夫」を認可する決定を下したためだ。

 同州ラスベガス(Las Vegas)から約240キロのところにある、小さな売春宿「Shady Lady Ranch」では、4人の売春婦が働いている。当局の認可を受け、現在ホームページ上で、売春夫を募集しているところだ。

 建築家を引退後、17年前から妻と共にこの売春宿を経営するカリフォルニア(California)州出身のジム・デイビス(Jim Davis)さん(78)は、「売春夫のアイデアを出したのは、妻の方。うまくいくかはわからないが、おもしろそうだと思った」と話した。

 売春婦を合法化した法律があるのは、全米ではネバダ州のみ。しかし同法は売春婦に対し子宮頸部(けいぶ)検診を規定している。デイビス夫妻は、同州衛生局に対し、売春夫に対しては尿道検査を含む健康診断の規定を設けないよう説得した。

 妻のボビイ(Bobbi Davis)さん(55)によると、これまでに数百人の応募があった。人気ポルノ男優などからも、履歴書と写真が送られてきているという。

 ボビイさんが求める人材は、「レディーをうっとりさせ、性的にも満足させることができ」、「レディーが言ったジョークに笑うことができる」男性。今月中に1人から2人を雇いたいと考えている。

 なお、夫妻が求めているのは、異性愛者の男性だ。売春夫の客が男性ばかりになったら、このサービスは打ち止めにするという。ジムさんは「法律では、(売春夫を求める)男性客にもサービスは提供しなければならない。でも売春夫は、売春婦同様に、客が求めても自分が望まない行為は拒否することができるんです」と語った。(c)AFP/Steve Friess