【1月5日 AFP】ロンドン(London)のヒースロー空港(Heathrow Airport)など、英国の空港で今週から全身を透視できるスキャナーが導入されることに対し、このスキャナーが、子どものわいせつな画像を製造することを禁止した法律に抵触するとの批判が上がっている。英政府は5日、こうした懸念を払しょくするよう努力していると述べた。

 ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相は今週、前年12月25日に起きた米機爆破未遂事件を受けて、治安強化措置の一環としてヒースロー空港などの英国内の空港に全身を透視できるスキャナーを導入すると発表した。

 プライバシー保護を訴える複数の団体は、英紙ガーディアン(Guardian)に対し、スキャナーが製造する画像は「実質的に全裸にされる」ほどのクオリティーだと主張し、乗客のプライバシーを保護するための対策を講じるよう呼びかけた。

 市民団体「子どもの権利を求める行動(Action On Rights For Children)」のテリー・ダウティ(Terri Dowty)氏は、このスキャナーが、子どもの写真または「擬似写真」を製造することを禁止した児童保護法に抵触する可能性もあると述べている。

 ダウティ氏は、5日付の新聞コメントで、「(空港に)このような全身スキャナーを使用する法的権利はない」と主張した。

 英運輸省報道官は、「プライバシーについての懸念を理解している」と語り、スキャナーを使用する空港職員の運用規則を作成中であると述べた。

「まず、職員が適切な訓練を受けていることは不可欠だ。さらに、(プライバシー面での)懸念にしっかり配慮した運用が確実になされるよう運用規則も作成中だ」(運輸省報道官)

 また、人が入るスキャナー装置と画像を見る装置の場所を離し、スキャン画像を見る職員が本人の顔を直接見ることはないように配慮されているという。さらに「これらの匿名の画像は、ただちに消去される」と説明した。(c)AFP

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