【12月29日 AFP】アルゼンチンの最南端都市ウスアイア(Ushuaia)で28日、アレハンドロ・フレイレ(Alejandro Freyre)さん(39)とホセ・マリア・ディ・ベロ(Jose Maria Di Bello)さん(41)の男性カップルによる挙式が行われ、中南米で初の合法的同性婚夫婦が誕生した。

 フレイレさんは同日、ブエノスアイレス(Buenos Aires)のニュース専門テレビ局Todos Noticiasに電話で「今日、ウスアイアで結婚した」と、喜びの声を伝えた。

 2人は以前、結婚を申請した際に男性同士であることを理由に許可されなかったが、異議を申し立てた結果アルゼンチンの裁判所は11月18日、2人の結婚を認める判断を下した。ところが別の裁判官が11月末にこの結婚の差し止めを求めたため、当初は12月2日に行う予定だった挙式はその前日に中止された。その後、ウスアイア州の知事が2人の願いを聞き入れ結婚の許可を与えたことから、このほど同市での挙式が実現した。

 ディ・ベロさんによると、同知事は今回の件について同情的だったという。「この結婚がアルゼンチンにおいてすべての男女が法的な平等を獲得するための一歩になるだろう」とディ・ベロさんは述べている。

 同性愛者権利活動が盛んなブエノスアイレス市の当局は2002年、中南米の自治体では初めて(未婚の同性愛カップルの法的地位を認める)シビルユニオン法を認め、異性間夫婦が有する権利の一部を同性愛カップルに認めている。(c)AFP