【12月14日 AFP】(一部更新、写真追加)イタリアのシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相(73)が13日、同国ミラノ(Milan)で行われた政治集会終了後に男に襲われ、顔面から出血、歯を折るなどのけがをした。

 襲撃後、同首相は側近らに車に乗せられ、ミラノ市内の病院に搬送された。病院によると、首相は歯が2本折れたほか、鼻を骨折、上唇の内側と外側に切り傷を、顔面に打撲傷を負った。1~2日様子を見るものの、手術の必要はなさそうだという。

 伊ANSA通信は、首相が緊急治療室を出る際、「私は大丈夫だ」と言っていたと報じている。

 テレビ映像には、首相が人々に囲まれて話していたところへ、突然男が突進してきて、首相の顔を一撃する様子が映っている。襲撃した男(42)はその場で取り押さえられ、警察当局に引き渡された。

 ANSAによれば、凶器はミラノ大聖堂のミニチュア像だという。男には精神障害で10年の通院歴があり、男の担当医が地元警察に事情を聞かれていると報じられている。男は十字架と催涙ガスを所持していたという。

 首相は数年前にもローマ(Rome)で同様の攻撃を受けた。このときは若者にカメラの三脚で殴られ、頭部を負傷している。(c)AFP