【12月6日 AFP】5日未明にロシア中部の都市ペルミ(Perm)のナイトクラブで発生した爆発・火災による死者は103人となり、近年のロシアでは最悪の事態となった。

 ロシアのテレビは遺体を運び出す救助隊の姿や、割れて粉々になったガラス窓の映像を放送している。

 AFPの取材に応じた近隣住民は、内装に燃えやすいわらのパネルが使われていたため、火があっという間に広がったと話してくれた。また病院は火災発生直後から輸血を呼びかけているという。

 当局は5日、ナイトクラブのオーナーとマネージャーを逮捕した。ドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は非常事態当局者との会議で、現場となったナイトクラブは防火規則に違反し、度重なる警告も無視していたとして責任者を速やかに罰するよう命じた。

 ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相も原因究明と責任者の処罰が必要だとして、政府の調査委員会に詳細に調査するよう命じた。

 米国と欧州連合(EU)は、11月28日に特急列車が爆弾攻撃を受け多数の犠牲者が出て間もなく、ロシアが再び悲劇に見舞われたことに深い悲しみを覚えるとの声明を発表した。

 地元当局によるとこれまでに身元が確認されたのは57人にとどまっている。遅々として進まない確認作業に遺体安置所に集まった被災者の家族数百人は苛立ちを強めている。

 ロシアの防火規則の遵守状況はゆるく、年間数千件の火災が発生している。火災による死亡率も欧米諸国の数倍に上っている。(c)AFP/Anna Malpas