【12月3日 AFP】国際サッカー連盟(Federation Internationale de Football Association、以下FIFA)のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長は2日、ハンド問題の渦中にあるティエリ・アンリ(Thierry Henry)が規律委員会にかけられると発表した。

 これまでブラッター会長は、2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)欧州予選プレーオフ第2戦でハンドを犯してアイルランドの本大会出場の望みを打ち砕いたアンリを擁護し、批判されていた。

 南アフリカのケープタウン(Cape Town)で行われた臨時理事会の後でブラッター会長は、「FIFAの規律委員会は、ティエリ・アンリの行為について調査を開始する。露骨でアンフェアなプレーであり、全世界に目撃された。規律委員会の結果がどうなるかは分からない。彼らに判断を任せる。フェアプレーは守られなければならない」と語っている。

 アンリのハンドから生まれたウィリアム・ギャラス(William Gallas)の得点により本大会出場を逃し、FIFAに再試合の要請を却下されたアイルランド・サッカー協会(Football Association of Ireland以下FAI)は、W杯1次リーグの組み合わせ抽選会を4日に控え、最後の手段として33枠目の出場国として出場できないかブラッター会長に非公式に打診していたが、ブラッター会長は軽率にも先日このことをヨハネスブルク(Johannesburg)で公表し、FAI関係者の怒りと失望を買っていた。

 ブラッター会長は同日、W杯南アフリカ大会に「33枠目」の出場国として参加を希望したFAIの要請を公表したことを謝罪した。

 ブラッター会長は「自分の発言が誤った解釈をされたことに遺憾の意を示したい。自分がこの事態を招いたことを後悔している。このニュースが世界中で報じられ、アイルランド・サッカー協会には申し訳なく思う」と語っている。(c)AFP

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