【11月25日 AFP】中国国家版権局(National Copyright Administration)は、米インターネット検索大手グーグル(Google)が進める書籍の電子化に関し、中国書籍の電子化は同国の著作権法に違反している可能性があるとの認識を示し、権利を守るために活動している作家らを支持するとの立場を示した。地元紙の新京報(Beijing News)が24日、報じた。

 同紙によると、国家版権局の王自強(Wang Ziqiang)局長は、「個人的には、グーグルは著作権侵害に関与している可能性があると考えている」「われわれは法と事実に基づき、作家や中国文字著作権協会(China Written Works Copyright Society)、中国作家協会(Chinese Writers' Association)の権利を守るため、彼らを支持する」と語った。

 グーグルが書籍の電子化は合法だと主張していることについて、王局長は確かな証拠を見つけることはできなかったとしている。

 中国文字著作権協会と中国作家協会は、グーグルがが無断で会員書籍のスキャンを行っていると非難し、「できる限り早急に」代償を支払うよう要求している。著作権協会によると、グーグルの書籍電子化・閲覧サービス「グーグルブックス(Google Books)」にはこれまでに、中国人作家570人による少なくとも1万7922冊がスキャンされたとしている。

 この問題を解決するため、グーグルは20日、中国側と協議するため代表を派遣したが、結果については明らかになっていない。

 グーグルブックスに関しては、米国やフランス、ドイツなどの作家や出版社からも反発が出ている。(c)AFP