【11月4日 AFP】米国の資産家で著名投資家のウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏は3日、北米有数の鉄道会社バーリントン・ノーザン・サンタフェ(Burlington Northern Santa FeBNSF)を買収すると発表した。

 バフェット氏の投資会社バークシャー・ハザウェイ(Berkshire Hathaway)によると、同社はすでにBNSF株22.6%を保有しており、残り77.4%の株式を現金と株式交換により1株100ドルで取得する。買収価格にはBNSF株の2日の終値に31%のプレミアムが上乗せされており、株式取得に投じる資金は約263億ドル(2兆3700億円)になる。

 バークシャーの会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるバフェット氏は「米国の将来の繁栄は、効率的でよく管理された鉄道システムの有無にかかっている」と述べ、今回の買収は同社史上最大の投資案件だと付け加えた。一方、BNSFの社長、会長兼CEOのマシュー・ローズ(Matthew Rose)氏は、同社は今回の買収を歓迎していると述べた。

 取引成立には、現在バークシャーが保有していないBNSF株の3分の2の株主の承認と規制当局の審査が必要となる。買収手続きの完了は来年の第1四半期になる見通し。

 BNSFは米テキサス(Texas)州フォートワース(Fort Worth)に本社を置く、約150年の歴史を持つ鉄道会社で、従業員4万人、機関車6700両を擁する穀物、石炭などの貨物輸送大手。米28州とカナダ2州で計5万1000キロの路線を運営し、2008年の利益は39億ドル(約3500億円)、売上高は180億ドル(1兆6000億円)だった。(c)AFP/Rob Lever