【10月1日 AFP】バングラデシュで9月30日、ネズミを8万匹以上殺害した男性に、2009年の「ネズミ退治チャンピオン」の称号が贈られ、カラーテレビが授与された。バングラデシュ農務省のアブドル・ハナン(Abdul Hannan)氏がAFPに明らかにした。

 Mokhairul Islamさん(40)は、1~9月の間に8万3450匹のネズミを駆除した。これは前年の優勝者の2倍以上の活躍だという。ハナン氏は、「Islamさんは死んだネズミのしっぽを、地区の農務事務所に山積みにした」と説明した。

 首都ダッカ(Dhaka)で開かれた授賞式に出席したIslamさんは、14インチテレビを受け取った後、AFPに対し、「ネズミは農家に最も恐れられている敵だ。だからこの賞を獲得したことは名誉なことだ」と語った。

 バングラデシュ当局は、ネズミによる穀物の損害を減らそうと同賞を考案し、年に一度開催している。

 政府は、米や小麦、じゃがいもなどを中心にバングラデシュの農作物の約10%が、毎年ネズミの被害にあっていると推計している。

 ハナン氏は、「開催期間中、農民や学童らが650万匹のネズミを駆除した。小麦の生産量の約8%が損失を免れた計算だ」と述べた。

 Islamさんは、わなや毒、電気バリア、水責めなどの手法を活用したという。Islamさんは「ネズミは農場を荒廃させる。わたしはこの目で何度も目撃してきた。ネズミを目にすると、わたしは何のちゅうちょもなくただちに駆除する。ネズミを殺すことでわたし自身とわたしの暮らしを守っているんだ」と語った。(c)AFP

【関連記事】ネズミ狩りコンテスト、優勝者は1年で約4万匹 バングラデシュ