【9月23日 AFP】国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の事務局長選の決選投票が22日、パリ(Paris)の本部で行われ、ブルガリアのイリナ・ボコバ(Irina Bokova)元外相(57)が、ライバルであるエジプトのファルーク・ホスニ(Farouk Hosni)文化相を退けて当選した。獲得票数は執行委員会を構成する58か国のうち、ボコバ氏が31票、ホスニ氏が27票だった。

 ボコバ氏は、2007年からユネスコ代表部大使を務めているほか、駐フランス兼モナコ大使も兼任している。来月、加盟国193か国による総会の信任投票を経て、松浦晃一郎(Koichiro Matsuura)事務局長の後任として、女性として初めてユネスコ事務局長に就任する。また旧共産圏からの選出も初めて。

 複数の言語を操るボコバ氏は、ブルガリアの共産党政権崩壊後の新憲法の起草にも携わった経験があり、1996~97年には外相を務めた。米ニューヨーク(New York)の国連(UN)本部での勤務経験もある。

 事務局長選には9人が立候補していたが、最終的にボコバ氏とホスニ氏の決選投票になった。

 抽象画家でもあるホスニ氏は前年、「エジプトの図書館でイスラエルの本を見つけたら焼き捨てる」などと発言し、反ユダヤ的だとの批判を浴びた。(c)AFP/Luc Perrot