【9月6日 AFP】(一部更新、写真追加)フィリピン南部のザンボアンガ(Zamboanga)西岸の6カイリ沖で6日午前、乗客847人、乗員117人を乗せて南部の都市ジェネラル・サントス(General Santos)から中部のイロイロ(Iloilo)港に向かっていたフィリピン船籍のフェリー「スーパーフェリー9(Superferry 9)」が沈没した。これまでに5人の死亡が確認され、63人が行方不明となっている。

 フェリーは同日午前2時(日本時間午前3時)ごろから右に傾き始めた。傾きがひどくなったため午前4時に救難信号を発信し、船長は乗客に船から離れるよう命じた。乗客の中にはパニックになって夜明け前の海に飛び込んだ人もいたという。

 沈没するまでに乗客のうちおよそ900人が救助された。海軍艦艇や民間の船舶のほか、現場近くの漁船が救出にあたっている。

 沿岸警備隊によると事故の原因は分かっていないが、当時フィリピン北東部沿岸沖に台風12号(ドゥージェン、Dujuan)があった影響で南西の季節風が強まっていたものの、現場海域の天候は非常に悪いわけではなかったという。

 大規模な海難事故は特に台風シーズンに多く発生している。(c)AFP/ Cecil Morella