【8月25日 AFP】中国当局は、チベット山岳地帯の生態系を保護する目的で、約5万人の遊牧民を定住させたと、国営新華社(Xinhua)通信が24日報じた。

 過去4年間で、チベット高原で遊牧する4万9631人が、定住者の集落に編入されたという。アジアの主要河川である黄河(Yellow Rivers)、長江(揚子江、Yangtze)、メコン川(Mekong)の源流ともなっている同地域の生態系を過放牧から保護するための措置だという。

 これについて亡命チベット人の活動家らは、古代から続くチベットの放牧文化を破壊するものだと強く非難している。

 国営新華社通信は、地元政府役人の話として、定住した遊牧民には職業訓練などが提供され、起業を促進するための基金も創設されていると報じている。(c)AFP