【8月3日 AFP】司法改革で導入された裁判員制度が3日、始まった。

 東京地裁でこの日行われた裁判員裁判第1号は、隣に住む韓国人女性(66)を刺殺し、殺人罪に問われた男性の被告(72)の裁判で、公判は4日間続く。3日の開廷前に市民6人が裁判員に選ばれた。

 有権者のなかからくじで選ばれた裁判員たちは、有罪か無罪かを評決するだけではなく、有罪の場合は量刑も評決する。ただし、3人の裁判官のうち1人以上が、裁判員による評決に賛成していることが必要となっている。

 裁判員制度は裁判を市民のもっと身近なものにすることを目指しているが、裁判員が死刑評決を下せることに対する懸念も起こっている。

 法曹関係者の一部を中心に根強い制度反対派は、重大犯罪や被告が死刑になる可能性のある裁判では、ランダムに選ばれた有権者は情報に基づいた的確な判断を下せないと訴えている。(c)AFP