【7月26日 AFP】(写真追加)仏航空界の先駆者ルイ・ブレリオ(Louis Bleriot)が1909年に単葉プロペラ機「ブレリオ11(Bleriot XI )」で、史上初のドーバー海峡(English Channel)横断飛行を行ってからちょうど100年目の25日、この航空機の復元機が同じ海峡を横断する記念飛行を成功させた。

 パイロットはフランスのエドモン・サリ(Edmond Salis)さん。カレー(Calais)近郊のブレリオ海岸 (Bleriot-Plage)で数百人の航空ファンが見守る中、20世紀初期風の白いスカーフ、革製の操縦士用帽子、ゴーグルを身につけて布と木材、自転車の車輪でできた1934年製の機体に乗り込み、クランクを手で回してかけた単発エンジンが発する音に包まれて25日午前9時(日本時間同日午後4児)ごろ離陸した。

 離陸直後は風が強かったが、約45分後、英国のドーバー(Dover)に無事着陸した。100年前の飛行では当時レバラック(Les Barraques)と呼ばれていたブレリオ海岸から飛び立った後、43キロの海峡を平均時速65キロで飛び、出発からわずか37分後にドーバーに着陸して、懐疑的だった当時の人たちに航空機に将来性があることを納得させた。

 飛行を終えたサリさんは「実に素晴らしい冒険だった。出発したときは強風のため少し緊張していたが、飛び立った後は最高の気分だった」と誇らしげに語った。

 25日にはこの他、フランス、英国、ベルギーから約300機の超軽量飛行機がドーバー海峡の上空を飛んだ。また、レプリカのラジコン機も飛行したが、こちらは離陸後わずか数百メートル飛んだだけで地面に墜落し、飛行には依然として危険が潜んでいることを示した。(c)AFP/Martin de Montvalon