【7月24日 AFP】前月の軍事クーデターで国外追放され、ニカラグアに滞在中のホンジュラスのホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)大統領は23日、帰国に向けてホンジュラス国境への移動を開始すると発表した。24日にもホンジュラス入りしたいとしている。

 セラヤ大統領は5日、首都テグシガルパ(Tegucigalpa)の空港からの帰国を目指したが、空港に配備された軍隊により阻止された。この直前には、空港に集まった同大統領の支持者らとロベルト・ミチェレッティ(Roberto Micheletti)暫定大統領に忠誠を誓う治安部隊が衝突し、少なくとも1人が死亡した。

 今週初めにはコスタリカの仲介で、暫定政権側との和解交渉が行われたが、決裂。一方で複数の国際人権団体が、セラヤ氏追放後、裁判を経ない死刑など多くの人権侵害を行っているとして暫定政権を非難しており、帰国を決意したという。

 国境に「多くの支持者が集まっている」などの条件が整えば帰国するとしているが、暫定政府側は、帰国したら逮捕すると脅しをかけるとともに、帰国は流血の惨事を招くと警告している。(c)AFP